不連続作品鑑賞

感想めもです。ネタバレしかない。

屍人荘の殺人/今村昌弘

屍人荘の殺人/今村昌弘

 

ホラーが全般的に苦手でして。そのなかでも特に、スプラッタと今作の手のものが苦手でして。ただ、苦手だからといって大人しくしていることはできませんでした。毎分毎秒好奇心に殺されています。
タイトル的にも皆さんが濁す言葉的にもこういうのがあるんだろうな〜…とは思っていました。苦手なパートは間を空けながらめちゃめちゃ時間をかけて読み進めました。自分が読むのに合わせ話が進んでいくのが本のいい所であり、自分が読まないと話が進んでいかないのが本の悪いところですね。
で、100万人中1000万人が言うような感想で恐縮なのですが、“それ”がミステリーとして絡んでくることが本当に衝撃的でした。単なる賑やかしではない、プラスではなく掛け算の中に埋め込まれているのです。ミステリー的違和感を拾うことまではなんとかできましたが答えには辿りつけず、推理パートは深い感動を覚えながら読みました。アハ体験って感じ。気持ち良かったです。
推理に関わってくるとはいえ、“それ”がいきなり発現するような世界観なんて大丈夫か?なんてほんの少し思いましたが、続編のことも考えてのことかと後で気づき、自分の浅慮に恥じ入りました。めちゃめちゃよかったので続編も読みます。